月曜p.m. 葉巻の香りと古い友人
月曜の午後。
友達の大切なひとから、葉巻をいただいた。
(本当にありがとうございます……)
人生初の葉巻は、ちょっぴり大人になった気分で、なんだか楽しかった。
葉巻の香りももちろん素敵だなあと思ったのだけど、「人生初の葉巻だ~!」なんて言いながら友達とはしゃいだ時間が、とてもとても愛おしかった。
きっと私は葉巻を吸う度に、この瞬間を思い出すのだろうな。
そう思うと、少し心が軽くなった。
「どうして生きていかなければならないのか」という友達からの問いに、上手く答えられなかったことがある。
別に、生きていなくても死んでいなくてもよくて。
ただそこに居る、存在している。
そこに名前や自分を納得させるような理由を見つけられたら、楽なのだろうか。
どうして生きていかなければならないのか、なんて。
多分きっと、誰にも答えは導き出せないから。
救えなくても、友達の日常を彩る存在でありたいと思う。
それは安らぎでも楽しさでもよくて。
私がいつも友達の何気ないひとことに救われているように、私も何か、何かあたたかいものを。
甘めの缶コーヒーを片手に、ラジオ番組を聴いている。
偶然、古い友人に会った。
今日は友人にとって大きな一日のようで、ほんの少しだけ晴れやかにも見える友人のその表情を、私は初めて見た気がする。
今いる場所は互いに違うけれど。
きっとまた、会えると信じている。
雲が秋らしく表情を変えてきている。
うすく、やわらかくて。
しっかりとそこにあるのに、どことなく儚い。
それからしばらく、空を泳いだ。
秋の雲になって、ラジオ局から電波を受信しながら。
日曜a.m. 浮かぶ茄子
日曜日は、週の中でいちばん大事にしたくなる日だ。
振り返りと休息。
そして「いってきます」と心の中でつぶやいて、またひとつ扉を開ける。
味噌汁に茄子が浮かんでいた。
私たちが海に浮かぶ感覚とどう違うのだろう。
いや、もしかすると似ているのかも。
バレーのポジションで言えばセッターが好きだ。
なんなら煙草のフィルターだって好きだ。
対象を引き出す、結晶のようなちから。
パジャマを脱ぐと、それだけで頭が冴える。
「過去の努力がジブンになる」なんて歌もあったな。
暮らしの積み重ねの方がよっぽとジブンだ。
洗濯機が音を立てて回っている。
私はどうもこの音が苦手なのだけど、一般的には落ち着く音とされていると聞いた。
胎内で聞く音に似ているらしい……。
お昼ごはんの後は、一日の中で2番目に眠い。
今日は特別に、ベッドの上でごろごろしている。
ストレッチをすると、気持ちがいいし余分な力が抜けるから好きだ。
午後は、散歩や読書をして、あとは適当に過ごそう。
お風呂はゆっくりと入ろう。
生きなくてもいいのだ、暮らせば。
いってきますと告げて、今週も旅に出よう。